つくらないことを つくる
やらないことを やる

創作のコンセプト「つくる責任、つかう責任」(国連が定めるSDGs)をもとに制約を3つ設けています。

  1. トイレットペーパー芯に色を塗らない
  2. トイレットペーパー芯を再利用できる技法で創作する
  3. 創作の際に廃棄物を極力出さない
  1. トイレットペーパー芯に色を塗らない

    日本のトイレットペーパー芯は「そのままの状態でとても完成された紙(素材)」だと考えます。
    芯には日本工業規格、JIS規格が定められており、メーカーが異なってもほとんど同じ形状です。
    素材として完成度が高いため、トイレットペーパー芯の質感や色、印刷文字などをそのまま使って表現しています。
    色を塗ると、見た目でトイレットペーパーの芯だとわからなくなります。さらに絵の具などの材料を買うことになり、創作のコンセプトに反します。

  2. トイレットペーパー芯を再利用できる技法で創作する
    トイレットペーパーの芯は素材として再利用できるように、素材そのものを生かした表現と創作方法を制約としています。

    再生するアートとして、芯そのものを加工せず、極力そのままの形で使うように意識しています。

    裁断する場合は裁断方法を決め、形状がわかる状態で裁断して大きさを決めています。ランダムにカットするとゴミになりやすく、統一性がなくなり、雑紙やリサイクル紙と同じになってしまうため、裁断せず極力そのまま使用しています。

  3. 創作の際に廃棄物を極力出さない

    リサイクル、リユース、環境アートとして、裁断ミスで不具合がある芯も破棄せず使用し、創作の過程でゴミを出さないよう創作しています。
    リサイクルだけではなく、環境にやさしい素材、再利用できる素材で創作することを意識しています。

制限のなかで創作を繰り返すことで、素材そのものを生かしながら、統一感のある不規則な作品がうまれます。
リサイクルアートとして、わたしが「トイレットペーパーの芯」にこだわる理由はここにあります。